先日神戸に行ったときのどうでもいい話
外国人男性に話しかけられる
神戸ひとり旅の1日目。ケーキ屋さんを目指し、スマホで地図を見ながら神戸の街を歩いていた。そのとき、後ろから「こんにちは」と声をかけられた。
振り返ると、20代くらいの外国人の男性。少し浅黒い肌で東南アジア系?
こんにちは、と言われたのでとりあえず、こんにちはと返す。
「何をしてるんですか?」と聞かれ、歩いてるんだよ、と思ったものの、印象を悪くしたくないので、旅行中、と答える。
「旅行? どこからですか?」と聞かれたので、住んでいる関東の市の名前を言ってみたが、わからないようなので、都道府県名を言ってみたがそれもよくわからないようだった。日本語は上手に話せているけど、なんだか伝わらない感じもある。
その日私は、デニムのジャケットにチノ素材のロングスカート、赤いバッグを斜めがけにしてスマホをみながら歩いていたので、おそらく、後ろ姿で若い女性と勘違いして声をかけてきたのだろう。
ただ、自分が声をかけた手前、その男性も会話を続けようとしている。
しかし「私は日本で勉強中で、このあたりに住んでいます」などと言われても、この先どうにもならない。ケーキ屋が近づいてきたこともあり、私は「それじゃあお元気で!」と言って、有無を言わせずその人と別れた。
私はなにも悪くないけど、話しかけてきた人をがっかりさせた気がして、妙な気分になった。うん、私は悪くないけどね。
女性オーナーのサービス
きゅうりのキムチはオーナーからのサービス
1日目の夕食時、時間が早いこともあり、店内は空いていた。後ろの席で会話が聞こえるけれど、もしかしたらお店の人かもしれない。ほかに人はいなさそう。
オーダーしたものがきて食べていると、店員さんがキムチを持ってきて「オーナーからのサービスです」と言う。ちょっと驚いたけどキムチは嬉しい。店員さんにお礼を言って、ありがたくいただく。
オーダーしてから料理が出てくるまでに少し時間がかかったから、そのお詫び? それとも、夜景が見えるレストランで一人で食事をしている私をかわいそうに思ったのか? などと想像してみるけれど、まあどっちでもいい。
その後、お料理も食べ終え飲み物も飲んで、しばらく席でスマホを見ていた。すると、さっきの店員さんとは違う年配の女性がやってきて、私の肩に手をかけながら「大丈夫? あら、きれいに食べてくれて嬉しいわ! 温かいお茶持ってきてあげようか?」と話しかけてきた。
非常に気安い感じの女性で、なんだかよくわからないけど「ありがとうございます。美味しかったです」と返事をした。どうやら私の後ろで会話をしていたのはこの女性だったらしい。お店のオーナーかもしれない。
その後、その女性は「はい、コーン茶だよ」と、温かいお茶を持ってきてくれた。
その人はいつもお客に対してフレンドリーなのか、一人の私をかわいそうに思って気にかけてくれたのかよくわからない。店内は空いていたので、京都風に「もう帰って」とお茶を持ってきたわけでもないと思う。
よくはわからないけど、印象に残るお店になった。
このふたつの出来事は、ひとり旅だったからこそ起こったことだと思う。大したことではないけれど、不思議な感覚とともに、確実に私の記憶に残る。もちろん二人以上の旅行ではまた別の形で思い出が残るけれど、ひとり旅にはひとり旅の良さがある。
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