
実家には私の母と妹が2人で住んでいる。数日前、妹から「お母さん、足痛いって。もうまともに歩ける感じじゃないなぁ」というLINEが来た。
母は脳が萎縮して認知症の症状が出ている。新しいことは覚えづらいし、何度も同じことを聞いたり言ったりする。洗濯機の操作などももうできない。
とは言え、体自体はわりと元気で昨年の秋までは庭の草むしりなどもやっていたと思う。秋冬で外仕事をあまりしなかったとしてももう初夏だし、少しは体を動かしていたものと思っていた私は驚いてしまった。まともに歩けないってどういうこと?
妹に電話をして聞いてみると、どうやらこの1週間くらいふらつきがあってどこかにつかまりながら歩いているという。徐々にならわかるけれど、1週間や10日くらいで急にそんな風になったらしい。もしかしたら病院で診てもらった方がいいかもという話になり、さっそく翌日妹が病院に連れて行き検査をしてもらった。
すると、頭に血が溜まっているので手術が必要とのこと。慢性硬膜下血腫という病名らしい。慢性硬膜下血腫というのは、頭を打ったあとなどに、脳と頭蓋骨の間に血液が少しずつたまる病気らしい。血腫が脳を圧迫することで、頭痛、物忘れ、歩行障害などの症状が現れることが多いようで、もともと認知症の症状があるとわかりにくいかもしれない。しかも、頭を打ってなくてもこの病気になることがあるらしい。
普段妹は、母といるとイライラするからと、なるべく母と距離をおいて生活をしていて気づかなかったらしいが、ヘルパーさんがおかしいなと思って妹に教えてくれたらしい。それで妹もそう言えば母がちょっとおかしいな、と気づいて私に連絡してきたのだ。だから、ヘルパーさんに感謝、感謝だ。
病院で検査をした翌日に手術をし、いまはまだ入院中だ。頭皮を数センチ切り、頭蓋骨に小さな穴をあけチューブを挿入。そこから血腫を除去するという聞くと恐ろしい手術だが、意外にも1週間ほどで退院できるとのこと。
今回は症状がひどくなる前に気づけてよかったけれど、10%程度で再発の可能性があるらしいので、ときどき検査をしながら様子をみていきたい。
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