少し前に映画の『白夜行』を見た。主演は堀北真希と高良健吾で、2011年公開のものだ。
綾瀬はるかと山田孝之が主演の2006年のドラマはリアルタイムで見たけれど、かなり前のことなので、ざっくりした内容しか覚えていなかったし、あまり面白かったという印象もなかった。
今回、映画を見たけれど、なんとなくドラマのときと違う部分があったような気がして、Amazonのレビューがよかったこともあって、原作の本を読んでみることにした。
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愛することは「罪」なのか。それとも愛されることが「罪」なのか。
1973年、大阪の廃墟ビルで質屋を経営する男が一人殺された。容疑者は次々に浮かぶが、結局、事件は迷宮入りしてしまう。被害者の息子・桐原亮司と、「容疑者」の娘・西本雪穂――暗い眼をした少年と、並外れて美しい少女は、その後、全く別々の道を歩んでいくことになるのだが、二人の周囲に見え隠れする、幾つもの恐るべき犯罪の形跡。しかし、何も「証拠」はない。そして十九年の歳月が流れ……。伏線が幾重にも張り巡らされた緻密なストーリー。壮大なスケールで描かれた、ミステリー史に燦然と輝く大人気作家の記念碑的傑作。200万部突破!
集英社ウェブサイトより

図書館で借りて手に取ったとき、あまりの厚さに読み切れるか不安になったページ数は800ページを超える。しかし、そんな心配は無用だった。
読み進めて本の中に入り込んでしまうと、ページをめくる手が止まらなくなる。ドラマも映画も見ているのに、面白くてたまらない。ミステリーを読んでいるときのゾクゾク感や高揚感を久しぶりに感じた。また、主人公たちの周辺の人々も丁寧に描かれているので、それらも興味深く飽きることなく読み切った。
主人公2人の心情が描かれていないので、そこは推し量るしかないのが残念だけれど、それでも本を読める幸せを感じたひとときだった。
ちなみにドラマと映画を5点満点中3だとすると、原作は5。すごく面白かった。
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